お知らせ

2026/05/27

SIIFIC ウェルネスファンド、トレジェムバイオファーマに出資〜世界初の「歯の再生」創薬を目指し、誰もが天然歯で噛み、話し、笑える社会へ〜

公益財団法人社会変革推進財団(理事長:大野 修一 、所在地:東京都港区、以下「SIIF」)は、SIIFインパクトキャピタル株式会社(代表取締役:梅田和宏、所在地:東京都渋谷区、以下「SIIFIC」)と共同で運営するSIIFIC ウェルネス投資事業有限責任組合(以下、「SIIFICウェルネスファンド」)を通じ、2026年4月27日に、トレジェムバイオファーマ株式会社(代表取締役:喜早 ほのか、所在地:京都市上京区、以下「トレジェムバイオファーマ」)が実施する第三者割当増資の引き受けを行いました。

トレジェムバイオファーマ株式会社は、歯の発生抑制因子USAG-1を阻害する抗体(TRG035)により、歯の再生治療薬の実用化を目指す創薬企業です。先天性無歯症を対象に国内でPhase1試験を完了しており、「欠損後に人工物で補う補綴中心」であった従来の歯科医療から、生体の発生プログラムを活性化し自然歯の形成を誘導する「根治療法」への転換を目指しています。

投資の背景 

SIIFICウェルネスファンドでは、4つの投資テーマを設定しています。今回の出資は、そのうち「安心できる医療のデフォルトスタンダードとなり得る製品・サービス」および「前向きかつ多様な活動・ライフスタイルへの取り組みを促す製品・サービス」の2つに該当するものです。

先天性無歯症は、患者が未成年で顎骨が発達期にあるため義歯やインプラントの適用が困難であり、成人するまで根治的な治療法の無い希少疾患です。現状は、成人するまでの長期間を温存療法で耐えるしかなく、歯の欠損が栄養確保と成長に悪い影響を及ぼすという課題があります。トレジェムバイオファーマの開発する抗体製剤(注射薬)による自己歯の再生は、この課題を解決する根治的な治療法となり得るものです。

本投資により、世界初を目指す歯の再生治療薬の臨床開発が加速されることで、先天性無歯症患者のQOLが改善されます。さらに、将来的には高齢者のオーラルフレイル(口腔内の虚弱)改善まで展開されるなど、広く歯科治療へ貢献することが期待されます。また、臨床成果の共有を通じて歯科医師の治療目標水準が底上げされ、歯科医療全体の発展に資すると考え、今回の出資を決定しました。

投資判断のプロセス

SIIFICウェルネスファンドでは、下記のプロセスに基づき投資判断しました。

1.システム分析の実施(図1):

システム思考により、トレジェムバイオファーマが「ウェルネス・エクイティの実現」に資する事業者であることを評価しました。

・先天性無歯症に対する現行の歯科医療が、補綴・インプラントによる応急処置(B1)にとどまり生涯にわたる補綴依存を生み出している現状や、根本治療へのシステムチェンジを妨げる供給側の障壁(診療報酬の外科偏重や臨床ガイドラインの不整備による「慣行維持(R2)」ループ)を可視化しました。

・臨床試験が進んでいるヒト抗USAG-1抗体(TRG035)が根本治療(B2)を実現することで先天性無歯症患者のQOLが改善されるだけでなく、臨床成果の共有や口腔・全身QOLへの認識拡大を通じて歯科医師の治療目標水準を底上げする「目標覚醒(R3)」ループの起爆剤となり、歯科医療全体のパラダイム転換(システムチェンジ:R1)を加速する触媒となると判断しました。

(図1)先天性無⻭症の根本治療による⻭科医療変⾰のループ図

2.Theory of Change(ロジックモデル)の構築(図2):

トレジェムバイオファーマの事業がもたらすインパクトを3段階で可視化しました。

・短期:先天性無歯症の臨床研究への協力病院・研究所数の増加、20代から40代の男女向けの「歯生え薬」に対する意識調査

・中期:先天性無歯症の積極治療実施者数の増加、および歯の再生に関する学会発表やシンポジウム開催数の増加

・長期:診療ガイドラインへの掲載や各国償還制度への収載等を通じた、社会的なパラダイムシフトとQOLの向上

(図2)Theory of Change

支援方針

今後、SIIFICウェルネスファンドは、トレジェムバイオファーマに対する通常のハンズオン支援に加え、IMM(インパクト測定・マネジメント)の導入支援や、IPO準備から上場・IRに至るまでのインパクト関連のハンズオン支援を実施いたします。歯の再生が当たり前の選択肢となり、誰もが天然歯で噛み、話し、笑える世界の実現に向けた取り組みを推進してまいります。

プレスリリース資料

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