インパクトIPO ケーススタディ

インパクト企業の新規上場/インパクト上場企業の
調査・研究・推進

インパクトIPO

社会・環境インパクトを生み出し、インパクト測定・マネジメントを実践するインパクト企業が、急成長を遂げ、上場する事例がみられるようになっています。また、サステナビリティ開示等の進展によって既に上場している企業の社会・環境インパクトの可視化・発信、投資家との対話の重要性も高まっています。上場前から上場後の事業成長の過程において生じる株主との対話方法や、その他のインパクト創出における経営上の課題の調査・研究、事例創出を通じて、SIIFは、インパクト企業の新規上場、その後の事業成長の環境整備に取り組んでいます。

インパクト企業/インパクト上場企業

「インパクト企業」

事業成長を伴いながら、ポジティブで測定可能な社会的・環境的インパクトの創出を意図する企業。

「インパクト上場企業」

インパクト企業の中でも流通市場に上場している企業を指す。上場後、より一層の事業成長に加え、上場企業としての義務を果たしながら、ポジティブで測 定可能な社会的・環境的インパクトの創出を維持・拡大させている上場企業。

「インパクト企業」/「インパクト上場企業」の特徴
  • 1) 自社事業のインパクトの創出を可視化(インパクト測定及びマネジメント (IMM)を行う)。
  • 2) ステークホルダーに対して、事業成長とインパクト創出の関係性やインパクト創出の進捗状況を確認するためのインパクトKPI等、インパクトに関する情報を発信をする。
      ○ インパクト上場企業は、上場企業であることから、より多数のステークホルダー向けに適時適切な情報開示を行うことが期待されている。
  • 3) ステークホルダーとのエンゲージメント活動を積極的に行い、企業価値の向上を図る。

なぜSIIFがインパクトIPOに取り組むのか

社会課題をビジネスで解決する企業が、短期間のうちにビジネスを急成長させ、その成長のために必要な資金を調達するなどの目的で、新規上場を目指す企業が増えつつある一方、上場後の事業成長の維持、株主や市場との対話における企業側の悩みは多い現状があります
一方、投資家側も投資判断の材料の不足やインパクト企業におけるインパクトへの理解において、ばらつきがあるのも事実です。
これらの状況を踏まえて、上場していくインパクト企業及びインパクト上場企業が、上場市場においてインパクトを創出し続けられること、そのためにインパクトに関する情報が適切に生み出され、流通し、市場における対話や投資判断に活かされていくために必要な環境整備に取り組んでいきたいと考えています。

インパクト企業の上場をめぐる課題

●インパクト企業/インパクト上場企業:

・インパクトを創出しながら持続可能な事業推進:

上場により業績の維持だけでなく持続的な向上を求められていく。社会・環境インパクトの維持・拡大と事業成長の両立に関しての知見・経験値は業界全体でも浅く、試行錯誤の状況。

・多様な株主とのコミュニケーション:

上場により多様な意図をもった不特定多数の株主からの影響を受けることになる。上場準備から上場後までの一連の過程において、自社の事業活動を株主などに対してどのように説明すれば、理解され、応援し続けてもらえるのか。買収のリスクやミッションドリフトに繋がるような株主からの要望とどう折り合うか。

●投資家側:

・インパクト上場企業に関する認知がない:

インパクト企業の事業活動をインパクト性の観点からも流通市場の投資家や関係者に十分に理解してもらう必要があるが、理解の浸透は進んでいない状況。

・投資判断のための情報不足:

日本においてはPE/VCがインパクト支援できるほど、業界としてノウハウが十分 に蓄積されている状態とは言えないことや、インパクト志向のある企業のインパクトに関連する情報が不足しているため、投資判断がしにくい。

今後の活動

◆調査・研究

インパクト企業の上場をめぐる論点整理、海外事例の調査、国内関係者のヒアリング等を通じて今後日本において必要なアクションを纏め、発信していきます。

◆国内における事例創出

インパクト企業がインパクト情報を適切に創出・開示しながら上場を果たす、インパクトIPOの国内事例創出を目指します。

◆環境整備の検討

インパクト情報の開示制度や認証システムなど、日本全体で必要となる仕組みの検討と推進を行います。

発行物「インパクト企業の上場 コンセプトペーパー」 発行日:2022年7月29日

目次:
  • 第一部 インパクト企業の上場とは
  • 第二部 ケーススタディ
  •  海外事例

    • 1. Vital Farms (NASDAQ)
    • 2. Cousera (NYSE)
    • 3. Amalgamated Bank (NASDAQ)
  •  国内事例

    • 4. TBM( 非上場 )
    • 5. カチタス ( 東証プライム )
    • 6. CureApp( 非上場 )
  • 第三部 論点と提言
    •  ケーススタディから見える論点
    •  提言
  •  参考資料

    • 各ケースの 5 次元分析
    • インタビュー先一覧

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